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中大兄皇子の歌に隠された本音!額田王をめぐる愛憎劇と略奪愛の真相を徹底解剖

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中大兄皇子が詠んだ歌として最も名高い一首が、『万葉集』巻二の九二に収められたこの歌です。

「三香の原 玖賀のまそみを 集めしめ 縫へる衣の ほころびにけり」

(みかのはら くがのまそみを あつめしめ ぬへるころもの ほころびにけり)

この歌は、人目を忍んで育ててきた秘密の恋心が、とうとう外に漏れ出してしまった切なさと焦燥を詠んだものと解釈されます。「三香の原(山城国の地名、あるいは美しい麻の産地)の上質な麻糸を集めて丹念に縫い上げた着物の縫い目が綻んでしまった」という比喩を用い、隠し通すつもりだった熱烈な想いが世間に露見してしまった動揺を吐露しています。

蘇我入鹿を宮中で討ち果たした冷酷な指導者が、プライベートでは衣のほころびを気にするかのように、自らの恋情の制御不能さに身悶えしているギャップは実に鮮烈です。大化の改新という巨大な政治プロジェクトを率い、常に周囲の裏切りや暗殺の影に怯えながら張り詰めた日常を送っていた中大兄皇子にとって、和歌の世界は唯一「弱さ」や「剥き出しの欲望」をさらけ出せる精神のシェルターだったと考えられます。

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