八百万百の成長を語る上で絶対に外せないのが、1学期の期末テスト(実技演習)における担任・相澤消太との戦いです。体育祭で常闇踏陰に完敗して以降、彼女は自分の判断に一切の自信を持てなくなっていました。特に、同じ推薦入学者でありながら体育祭で圧倒的な実力を見せつけた轟焦凍の存在は、彼女にとって眩しすぎる比較対象となっていたのです。
演習試験の開始直後、相澤に個性を消されてパニックに陥った八百万は、「轟さん、指示を!」と自らの思考を放棄してしまいます。しかし、ここで轟焦凍が放った言葉が彼女の凍りついた心を溶かしました。
「おまえの作戦で行く。おまえが一番適任だからだ!」
普段は寡黙な轟が、学級委員長選挙で八百万に一票を投じていた事実を明かし、彼女の構築力と分析力を誰よりも高く評価していたことを伝えた瞬間でした。さらに、対戦相手である担任の相澤消太もまた、彼女の精神的な脆さを見抜いた上で、あえて逃げ道を与えるような動きを見せ、彼女自身が「自分の意思で決断を下す」よう誘導していました。相澤の厳しくも温かい教育的配慮と、轟の揺るぎない信頼。この二つが噛み合ったことで、八百万は知識を実践へと昇華させる壁を突破したのです。
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