円相場を取り巻くもう一つの焦点が、通貨当局による為替介入の実効性です。アラブニュースなどの国際報道によると、過去の円買い支え局面において日本政府・日銀は300億ドル以上を支出したと報じられています。巨額の資金を投じた実弾介入は一時的に数円規模の強烈な円高を引き起こすものの、投機筋との消耗戦に陥りやすく、根本的な金利差が埋まらない限りは再び円安方向へ押し戻される構造が浮き彫りになりました。
こうした中、ワタミの創業者である渡邉美樹氏が産経ニュースのコラム等で「いずれ為替は1ドル=300円に向かう。日本の財政破綻の歴史は繰り返される」と警鐘を鳴らした言説は大きな議論を呼びました。1ドル=300円という数字は極端なテールリスクシナリオですが、日本の巨額債務残高や貿易構造の構造的赤字を背景に、長期的な「円の購買力低下」を懸念する声は経営者層を中心に根強く存在します。短期的な300億ドル規模の防衛策と、長期的な通貨下落リスクの挟間で、個人も外貨防衛の姿勢を迫られています。
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