一番花以降の芽かきが完了しても、作業は終わりではありません。梅雨明けから真夏にかけては、「下葉かき」と「定期的な追肥」が株の寿命を左右します。
地面に近い位置にある下葉は、日光が届きにくくなって光合成の効率が落ちるだけでなく、雨による泥跳ねを受けて病気の発生源になりやすくなります。一番果を収穫するタイミングに合わせて、一番下の主枝の分岐点より下にある葉は、下から順次摘み取っていきます。地面から約20〜30cmの高さをすっきりと空間にしておくことで、害虫の潜伏を防ぎ、風がスムーズに通り抜けるようになります。
また、ピーマンはナス科の中でも肥料を好む野菜です。花が咲き続け、実を次々と成らせるため、肥料切れを起こすとてきめんに実の肥大が悪くなり、花が落ちてしまいます。追肥のタイミングは、「一番果の収穫時」からスタートし、以後は2〜3週間に1回のペースで化成肥料を規定量施します。プランター栽培では水やりによって養分が流れ出やすいため、1週間に1回の薄い液体肥料を併用すると、真夏の成り疲れによる株の老化防止に極めて効果的です。
【プロの結論】芽かきを「徹底すべき人」と「適度にサボるべき人」の判断基準
菜園愛好家の間で「ピーマンは放任栽培でも育つ」という意見と「厳格に芽かき・整枝をすべし」という意見が対立することがあります。これには明確な環境的背景が存在します。
芽かきを徹底すべき人:
ベランダでのプランター栽培者、または限られた畝幅で隣の野菜と密接している菜園者です。土壌容量が限られるプランターでは、無駄なわき芽に回す養分の余裕がありません。また、密植環境で風通しが悪いとアブラムシやハダニ、うどんこ病が爆発的に発生します。3本仕立てに整えて枝数を厳密に制限することが、結果として最大の収穫量をもたらします。
適度にサボっても(放任気味でも)良い人:
日当たり抜群の広い畑で、株間を70〜80cm以上広く確保できている露地栽培者です。根が四方に深く伸びる環境であれば、初期の一番花下の芽かきさえ終わらせてしまえば、上部の枝はある程度放任しても株自体の力で多くの実をつけます。ただし、この場合でも真夏の台風対策としての支柱補強だけは怠ってはなりません。